あいさつ

1997年12月17日、「環境市民ネットワーク天理(以下「ネットワーク天理」)」は、「環境問題や環境保全活動に関心を持つ天理市内在住の一般市民、あるいは市内で商業活動等を営む個人または団体、さらに環境政策を実施する行政組織及び職員等が互いに連携を図りながら、天理市及び周辺地域の環境保全に協働して取り組む」ことを目的として発足しました。発足したのは、ちょうど「COP3(気候変動枠組条約 第3回締約国会議)」が国立京都国際会館で開催された時期と同じでした。

 その頃、世界では気候変動問題がグローバルな課題としてクローズアップされ、各国の協調と実践が重要だと認識されていました。そこで環境問題に関心を持つ私たちは、住民、事業者、行政の3者が協働参画する新しい環境保護活動の必要性を強く認識するようになりました。そのような認識のもと、私たち「ネットワーク天理」は「COP3」の開催時期に合わせて3者協働による活動を始めました。そして2010年9月には新たに法人格を取得し、「特定非営利活動法人(NPO法人) 環境市民ネットワーク天理」に名称を変え、環境保護・保全活動を今日まで続けてきました。

 その間、「ネットワーク天理」は天理市及び周辺地域での環境保全活動や環境教育活動が評価され、2002年3月28日には奈良ロータリークラブ会長から「準友愛大賞」を、2007年11月3日には天理市長から「環境推進功労賞」を、その後2008年6月9日には奈良県知事から「環境保全功労賞」を、さらに2016年6月8日には環境大臣から「地域環境保全功労者表彰」を受賞しました。

そこで、これまで活動してきた環境保全活動と調査・研究活動について、以下に主な内容を簡単に記します。

【環境保全活動】

清掃活動としては、春の川掃除「布留川をきれいにしよう」、秋の街路樹清掃「落葉かき」を実施し、保全活動としては、布留川での「水源の森・里山づくり」、「ゲンジボタルの調査・観察会」、大和高原での「ヤマトサンショウウオ保全活動」などを実施してきました。また、天理大学との協働による「まほろばエコロジー講座」を授業の一環とし、さらに環境イベント「天理環境フォーラム」をステークホルダーとの協働で実施してきました。

【調査・研究活動】

 独自の調査研究としては、「緑の回廊づくり」計画の基礎資料となる「社叢林調査」を天理市内5カ所の神社で実施し、また植栽された街路樹の健康状態を調べるための「街路樹健康度調査」も実施してきました。さらに、「落葉かき」で集められたイチョウ葉などの有効活用を図るため、「落葉堆肥化実験」を3年間実施してきました。

 

 以上が、四半世紀にわたる「ネットワーク天理」の主な活動内容です。これらの活動内容についてのほとんどは、2020年3月に刊行した『20周年記念誌 「エコシティ・天理」をめざして』にまとめておりますので、ぜひご覧ください。

 なお、このホームページは長く休眠し、皆さまにたいへんご迷惑をおかけしておりましたこと、深くお詫び申しあげます。今後は私たちの活動を随時掲載し、皆さまに私たちの活動のご案内とご報告をこのホームページをとおしてご紹介していきますので、可能な限りアクセスしていただければ幸いです。

 また、上述したこれまでの活動内容についても、PDFファイルにまとめていますので、ご覧いただければと思います。

 末筆になりましたが、私たちの活動にご賛同いただける方は、是非とも一緒に活動していただきたく思います。さらに続けて活動していただける方には、ご入会をお待ちしておりますので、このことにつきましてもよろしくお願いいたします。

NPO法人 環境市民ネットワーク天理

理事長 佐藤孝則